インドア派の人間が写真を趣味にすると、被写体を用意するために趣味がもう一つ増え、たいてい一つで終われない。想定外の沼にはまる人もいるだろう。私の場合はどうか知らないが、先日勢いで「ドール」に手を着けてしまう。事情を説明すれば長くなるが、結論だけ言えば、最近はプラモを作るだけの気力と体力が、ないからである。
ドール系サイトの丁寧な解説はひととおり参考にしている。それにしても私は「選べない人」だから、分かりやすい基準を設定して予め選択肢を絞り込む必要があった。最初に調べたのがサイズである。MGガンプラ以上は、精神的に重い。一方で「せっかくだから」ある程度の大きさは欲しかった。1/12サイズでは、服のごわつきが気になる──布の厚みが邪魔してポージングに不自由しそうな印象を受けた。ポージング、というか可動域についてはもっと調べたらよかったと──後悔はないが──反省はしている。写真で見る限り、布の厚みとのバランス的に1/6サイズが最小で、精神衛生的には最大と感じられた。次にメーカー・ブランドを選ぶ。入手しやすさと価格帯、そして、なんというか、「難易度」で絞り込んだ。そのうえで在庫のあるものを販売価格順に並べ、最後は帽子で選ぶ。MGのEx-Sガンダムを定価で買える程度のお値段であった。