有権者様ども

雑談

無党派層ではない、選挙に行かない・毎回棄権する有権者が決め込む「無関心」の中には、政治に対する絶望や無力感、無知や諦めに由来するよりもむしろ、自身の力・権力を誇示すべく敢えて装われるものが、多からずにせよ、たぶんある。無関心層の「政治参加」、その一環としての投票を求める政治家や候補者、インテリや「活動家」たちの言論を通じて、彼ら彼女らは自身の票の価値を、まがりなりにも理解している──少なくとも、誰かがそれを欲しがっている程度には知っている。そして、これを敢えて粗末に扱ってみせることで、「政治意識の高い」連中の卑しい票の奪い合いを嘲笑できる高みに立とうとする──ウザイ連中の目の前で、自分の投票用紙を「これで明るくなったろう」などと嗤って燃やしてしまうことさえ厭わない。

  • 自身に捧げられるマスゲームを退屈そうに眺める独裁者に通じるものが、なくもない。
  • 日本のマジョリティたる「普通の日本人」の特権が、政治に無関心でいられる権利だとすれば、それを手放さないことでマジョリティであり続けようとする彼ら彼女らの倒錯的なあがきとして「棄権」を解釈できる──などと言いたくもなる。
  • 権力行使に伴う責任から逃れながら、それに相応しい程度に強く見られたい切実な願望のあらわれ、などとも。


 

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